偏微分
偏微分とは,多変数関数においてある特定の変数もしくは関数で微分することを偏微分という.常微分と見分けるために偏微分と常微分では表記の方法が異なる.
\begin{align}
\frac{\partial f(x_1,x_2,\ldots,x_n)}{\partial x_1}&=\frac{\partial}{\partial x_1}f(x_1,x_2,\ldots,x_n)\\
&=\lim_{\Delta x_1 \to 0}\frac{f(x_1+\Delta x_1,x_2,\ldots,x_n)-f(x_1,x_2,\ldots,x_n)}{\Delta x_1}
\end{align}
上式のように表されたとき,関数\(f\)を\(x_1\)で偏微分するという.偏微分することで得られる関数のことを偏導関数という.また,常微分と同じように簡略化した表記があり,それを以下に示す.
\begin{align}
\frac{\partial f(x_1,x_2,\ldots,x_n)}{\partial x_1}&=f_{x_1}\\
\frac{\partial^2 f(x_1,x_2,\ldots,x_n)}{\partial {x_1}^2}&=f_{x_1 x_1}\\
\frac{\partial^2 f(x_1,x_2,\ldots,x_n)}{\partial x_1 \partial x_2}&=f_{x_1 x_2}
\end{align}
シュワルツの定理
ある連続関数を偏微分するときに,偏微分順番を変えたとしても結果は同じになる.
$$f_{x_1 x_2}=f_{x_2 x_1}$$
合成関数の偏微分
偏微分についても,常微分と同じように合成関数の偏微分をすることができ,以下のようにする.
\begin{align}
\frac{df}{dx}=\frac{\partial f}{\partial y}\frac{dy}{dx}+\frac{\partial f}{\partial z}\frac{dz}{dx}
\end{align}